溶射封孔用無機系塗料
無機系塗料「パーミエイト」は元々は溶射封孔用に開発された塗料で超長期間に渡りあらゆる金属の防錆、美観維持に役立ちます。例えば道路防護施設、機械用ロール、エンジンの吸排気バルブ、風防スクリーン等・向溶射封孔に使われています。</kr>又、一回で封孔と同時に着色が可能な塗料でこれが可能なのはパーミエイトのみです。
使用するパーミエイトの種類
封孔のみ | HS-100 |
封孔塗装 | 下塗:HS-100、上塗:HS-200カラー |
施工写真例
性状 | 特性とその効用 | 既存の有機系塗料・コーティング剤 | 無機系封孔剤パーミエイト |
微細孔が多い材質に適用される性質
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微細孔への浸透および封孔性 |
微細孔の完全封孔はできず |
無溶剤の為、ピンホールが発生がなく、微細孔を完全に封孔
無溶剤・低分子により完全に孔を塞ぐ |
基材への付着性
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付着力弱い(Van Der Waals力、水素結合等による付着のみ) |
有細孔基材:根付塗膜により剥離せず |
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→粗面形成による表面積増加が重要 |
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溶剤/無溶剤と分子の大きさ |
溶剤系・高分子 |
無溶剤系・低分子 |
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鋼材等にも適用される共通する性質
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重ね塗り性 |
重ね塗りは1day/1coatに制約 |
2Hr後に重ね塗り可能 |
耐紫外線性
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紫外線分解されやすく、チョーキングを起こす |
紫外線分解され難くチョーキングを起こ |
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-C-C 地球に到達する334nmUVにより結合が解離 -C-F この結合を解離するUV(246nm)は地球に到達せず -Si-O この結合を解離するUV(278nm)は地球に到達せず -Si-C 地球に到達する376nmUVにより結合が解離 |
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フッ素樹脂は螺旋状主鎖-C-C-結合が大きな フッ素によりガードされているので耐紫外線性は有機塗料では一番良い | |||
主鎖の構造 |
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有機系 主鎖がーC-C-C-C ふっ素樹脂
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無機系 主鎖がSi-O-Si-O パーミエイト樹脂
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環境・生態系への影響 | 大気汚染・シックハウス症候群等の原因 | 環境・生態系に優しい | |
耐熱性 |
150~330℃で軟化熔融 |
軟化熔融せず、熱分解温度は |
溶射封孔の標準作業要領書
安全性データシート
無機系封孔塗料「パーミエイト」はなぜ溶射封孔に効果的なのか
金属に溶射しても微細な孔が残る為、従来は有機塗料で孔を塞いでいましたが、有機塗料の中の溶剤(ベンゼン、トルエン等)が蒸発する際、微細な孔が発生する為、微細な穴をミストスプレーで埋めていくことが必要となります。又、有機塗料の場合、ミストコートを何回か行う必要がありますが、完全に孔を塞ぐ事は出来ません。又、孔の上に有機塗膜が形成されるので温度上昇で塗膜が破損、水等が浸入、錆が発生する可能性もあります。
一方、無機系封孔塗料「パーミエイト」であれば、空気中の水分と反応、強固な樹脂膜を生成、孔が出来ない為、ミストコートの必要は有りません。又、細い孔を全て埋めると同時に表面の塗膜を同時に形成する事が可能です。
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2019/01/31
溶射被膜等にパーミエイトを塗る場合、「パーミエイト」は空気中の水分と反応・固化、通常は一回の塗布で、被膜を形成します。従来の有機塗料で行う場合と比較して圧倒的に長期間に渡り鋼材の防錆及び美観維持が可能となります。